上海KEMBOの中原です。前回に引き続き、中国KOLについてお話します。
今回はニセKOLを見抜くための具体的な方法例です。
自分たちで少しでも見抜けるよう事例を交えてお伝えします。
方法1)ブログの内容からファンの質をみる
・ファンのコメントの質をチェック:
KOLの以前の投稿で同じカテゴリや似たブランドの商品やサービスの投稿を確認します。そのコメントを見て、彼の鉄粉(大ファン)の数がどれぐらいあるかを見てください。KOLがファンと頻繁に交流しているかどうか、またその商品に対して、ファンが具体的な質問やニーズがわかるコメントがあるかどうかがポイントです。
ニセKOLの場合は、ファンのコメントは、否定的なものが多くなり、そのコメントの多くはブログ主によりブロックされ、コメントが肯定的なものばかりになり、、ブロガーへの批判は少なくなります。
企業依頼の投稿が多くないか:
KOLの投稿をみて企業から依頼を受けた内容ばかりの場合は、ニセKOLの可能性が高いです。ファンは自分のタイムラインが広告投稿ばかりになる事を好みません。このような企業依頼の投稿は、本文の中に@ブランドと記載があるか、ECサイトへのリンクがあるか、または、割引クーポンやコードの記載があるかで識別できます。
方法2)KOLが、「売る」能力、影響力を持っているかどうか?
・KOL自身が販売店舗を持っているかどうか:
KOLのソーシャルメディアプラットフォームで自身の販売ルート(タオバオ、Wechat店、ミニプログラム等)を持っているかどうかを確認してください。影響力があるKOLは自身の店舗を持ってる場合が多いです。
・KOLの過去の類似商品の販売例があるかどうか:
コメントで、ファンが「価格」、「リンク」、「ブランド名を聞いたり」などの質問への回答をしているかどうかで見ることができます。
ここからは具体的な例を交えて解説していきます。
コメントへのイイネの数をチェック
ホンモノのKOLは、ファンからのコメントに対してのイイねの数が多いです。
ニセKOLの場合は、投稿自体のイイねは水増しして多いのですが、コメントに対してのイイねが少なかったりします。
コメントの内容をチェック
ニセKOLのコメントは、おざなりでまるでロボットが投稿したような内容が入ってる場合は、コメントを偽装している可能性があります。
ホンモノKOLは、コメント内でファン同士の双方向でのやりとりがあります。
転送された記事をチェック
転送された投稿をチェックしてください。
ニセKOLは転送された投稿にはイイねやコメントが付いていないか、少ないです。
ホンモノKOLは、転送された投稿にも反応がしっかりとあります。
コメントの鉄粉(大ファン)の数をチェック
ホンモノKOLには必ず鉄粉(大ファン)が一定数ついていますが、ニセKOLにはいない場合が多いです。
鉄粉とは、そのKOLの鉄のようなファン=大ファンという意味です。
微博では、期間内に頻繁にそのブロガーにアクセスしているファンには鉄粉ロゴが付きます。
分析ソフトでのチェック
外部のSNS分析のソフトを利用することにより、詳細にKOLの状態をみることが出来ます
ニセデータの特徴
閲読数とインタラクション(イイね数、コメント数)が比例していない
広告記事と一般記事の激しい落差
広告記事と一般記事への反応の落差が激しい。また、嘘データを疑うコメントが多数ある。
ニセデータ、水増しの販売業者の存在
タオバオでデータを販売する業者とのやり取り例。1万アクセス180元(約2880円)、イイねは100個10元(約160円)というような交渉をしています。
このように、過去の投稿だけでなく、コメントや転送先までしっかりと見ることにより、ニセKOLを見極めることは可能です。たとえ、公認や達人、VIPマークがついていても信用しないでください。
中国語がわからないからといってエージェンシー任せにすると、せっかくの広告費が無駄になってしまい、本来期待していた効果を出せないという本末転倒な結果となるので、注意が必要です。
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