今さら聞けない中国SNSまとめ2020※最新サービスも紹介!

By KEN@上海, 2020/11/18

中国ではグレートファイアウォールという独自のネット規制によりGAFA等のサービスはほぼ使えない状況が続いており、中国独自のSNSが使われている。14億もの人口もあってか数のパワーでGAFAにも負けない投資額、スピードで発展しており既に日本のサービスを超えている部分も多い。

まずは、SNS業界のデータについて簡単にみてみると、SNS、リアルタイムメッセンジャーのAPPのアクティブ使用率が高く、SNSのアクテイブユーザーは約10億人であり、SNSでは微信(WeChat)がトップで約9億人以上を占めている。

ここからは、代表的なSNSサービスを紹介していく。

微信(WeChat)

AU:9億、DAU:7億、ユーザー平均使用時間:33h 

WeChat(微信:読み方Weixin、ウィーチャット)は、Tencent(騰訊)が2011年にリリースした、文字や音声、写真や動画、グループチャットなどが出来る無料メッセージアプリで、Weiboなどと並び中国最大人気SNSの1つである。
ユーザー数は中国国内約7億、世界で12億以上、月間アクティブユーザーは9億以上と、世界でも最大規模の人気アプリとなっている。中国人の日常メッセージはほとんどWeChatで行われており、スマートフォン・PCともに利用可能。登録ユーザーは男女比が1.8:1、年齢層は18~25歳が約45%、26~35歳が約40%と2つの層で8割以上を占めている。
中国の人々はWeChatアプリのボイスメッセージ機能(音声メッセージ)を良く使い、携帯のマイクに口を近づけて話す姿は良く見かける。LINEと似たスタンプに加え、GIF画像、絵文字を良く使っている。また、名刺交換と一緒にWeChat IDを交換するなど、ビジネスの場面でも良く使われている。個人WeChatのQRコードを名刺に乗せている人も多い。
さらには、決済機能サービスが充実している事から、コンビニ、タクシー、公共料金、映画チケットなど様々な場面での使い方がされており、LINEよりも生活インフラとして進んでいる。

微博(Weibo)

AU:4.2億、DAU:1.9億、平均使用時間:8.8h 

新浪微博(Sina Weibo)は、月間利用ユニークデバイス数が4.65億人を超えるSINA Corporationが運営するミニブログサービスである。TwitterとFacebookの要素を持っており、主に中国版Twitterと認識されている。
微博(Weibo)は、中国全体のミニブログユーザーのうちの57%、投稿数にして87%を占めていて、現在、中国で最も人気のあるSNSの一つである。近年では日本の有名人も新浪微博(Weibo)のアカウントを取得しており、木村拓哉、山下智久なども毎日更新している。

小紅書(RED)

AU:1.2億、DAU:4,125万、平均使用時間:5.4h

小紅書(Red)は元々は中国版インスタグラムと呼ばれており、おしゃれな風景や食べ物、ファッションなどの写真を上げて交流するアプリであった。
小紅書(RED)のユーザーは当初から女性が大半を占め(7〜8割が女性)、年齢は18〜30歳前後であり、ホワイトカラー層などの比較的エリートの人たちが利用をしていた。そのため、購買力のあるユーザーが自身が買った魅力的な商品の写真を投稿するケースが多く、その投稿を見ているユーザーが紹介されている商品に興味を持ち、その投稿をきっかけに商品が他のECサイトで売れることが多かったため、小紅書(RED)内では2014年頃にECカートの機能を追加した。この頃からアマゾンに近い機能が追加され、小紅書(RED)はインスタグラム+アマゾンであると言われるようになった。
最新AIにも早くから対応し、投稿された画像から自動でタグ付けされそれらの関連リンクやECへの誘導もしている。

知乎(Zhihu)

AU:1,920万、DAU:386万、平均使用時間:2.9h


知乎(Zhihu)は、ユーザーコミュニティで作成、編集、運営をする中国のQ&Aサイトである。
知乎(Zhihu)は中国語で「しっている?」と言う意味を持っており、自分の知識を様々な人に教えることを目的としているサイトです。日本だとヤフー知恵袋が近いサイトになるでしょう。

陌陌(momo)

AU:5,524万、DAU:1,811万、平均使用時間:4.8h 

陌陌(momo)は中国で利用されている、スマートフォン向けの出会い系マッチングアプリである。陌(はく)という漢字は中国語の場合は「あまりよく知らない」という意味があり、知らない人とつながるという意味合いがある。
2011年からサービスの提供を開始し、2016年にはライブストリーミングサービスを開始している。2020年3月時点でネットユーザーが9.4億人を超えた中国で、高い知名度のあるSNSの一種である。
陌陌の最大の特徴は位置情報サービスを利用する点と機能のバリエーションに富んでいる点である。位置情報サービスによって自分の周辺にいる同じように陌陌を使用している人を検索し、ショートメールや音声、画像を無料で送信することが可能となっている。
サービス開始当初は、出会い系の要素が強かったが、様々なコミニュケーション機能を追加し現在では、出会いを通じて楽しめる要素が多く備わっている。

多閃(Duoshan )

AU:1,495万、DAU:131万、平均使用時間:0.3h

多閃(Duoshan)は、ショート動画共有アプリ「TikTok(抖音)」を世界的にヒットさせた中国企業「バイトダンス(字節跳動)」が出した新しいソーシャルアプリである。
投稿後72時間で削除されるショート動画とメッセンジャー機能を主軸に、インターネット上の見知らぬ他人とではなく、リアルな友人たちとの交流を深められる。リアルな友人との交流を重視することによって、人目を気にすることなく、ありのままの自分を発信できる。タイムラインに長く残しておきたくない内容の投稿をしても、72時間以内に閲覧不能になるので、気軽に投稿できる。投稿動画にはコメント欄や「いいね!」機能はついていない。投稿者への評価は、メッセンジャーを通じて直接送信する。メッセンジャーを通じ、友人のみにグリーティング動画を送信できる点も魅力だ。多閃は「中国版snapchat」とみて間違いないだろう。

生活において様々な場面で利用されるWeChatが圧倒的な1強ではあるが、
SNS的な利用という観点では、自己表現が強く、「自慢」が大好きな中国の人々にとってWeiboやRed等も多く利用されている。
また、個人情報の意識は以前よりも大分高くなったとはいえ、Momoのような出会い系アプリも普通に利用されており、中国の人々ならではだと思う。

デジタルマーケティングの観点からみると、個人だけでなく企業が積極的にSNSを通じて発信しており、自己表現を強くもって関わっていくことが中国で埋もれないための必須条件だと筆者は思う。

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