中国版ゆとり教育開始か? 中国教育関連企業の株価暴落

By KEN@上海, 2021/07/27

先日「中国、行き過ぎた超学歴社会にメスを入れる」と第して未成年者保護法が改正された記事を書いたが、さらに踏み込んだ内容が、中国共産党中央委員会総局と国務院総局から、「義務教育の学生に対する宿題と校外研修の負担をさらに軽減することに関する意見」として7月24日発表された。

この意見書では、学生の宿題や校外学習の過度な負担、家庭の教育費とそれに伴う親の負担を大幅に軽減させることとしている。

以下に概要を記す。

1)宿題の総量を徹底的に減らし、親に添削してもらうことを厳禁する

学校は、小学校1・2年生では文章による宿題を出さず、校内で整理整頓が適切にできるようにすること、小学校3~6年生では文章による宿題を完了する平均時間が60分を超えないようにすること、中学校では文章による宿題を完了する平均時間が90分を超えないようにすることが求められている。 

2)放課後のサービスを改善すること

放課後の使い方を、宿題の実施だけでなく、科学、スポーツ、芸術、読書等のクラブ活動で十分に活用すること。
無料オンライン学習サービスの強化。
教師は学校外の民間機関で教えることの禁止等が盛り込まれた。

3)教育系の民間機関の資金調達、上場、投資の禁止

義務教育レベルの学生を対象とした教科別の校外教育機関を新たに認可しないこと、既存の教科別教育機関は非営利機関として登録することを明確にしている。 学業以外の教育機関については、地方自治体がスポーツ、文化芸術、科学技術などのカテゴリーを区別し、対応する主務官庁を指定し、厳格に承認される。

すべての対象教育機関は、資金調達のために上場してはならず、資本化は厳しく禁止されている。上場企業は、株式市場での資金調達を通じて対象教育機関に投資してはならず、株式を発行したり現金を支払ったりして対象教育機関の資産を購入してはならない。外国人投資家は、M&A、受託、フランチャイズチェーン、変動持分事業体の利用などを通じて対象教育機関を保有したり参加したりしてはならない。

4)祝日、夏休み、冬休みには科目別研修を行わない

同意見書は、基準を超えた高レベルな教育を提供することや、分野を問わないトレーニング機関が分野別のトレーニングを行うことを禁止すること、中国国外で教育コースを提供することを禁止することを強調している。 未成年者保護法の関連規定は厳格に施行されており、校外の教育機関では、国民の祝日や休息日、冬休みや夏休みの期間を利用して教科別の研修を行うことは認められていない。

民間教育機関が学校の教師を高給で引き抜くことは許されない。教科別研修に従事する職員は適切な教員資格を持ち、教育機関の施設やウェブサイトに資格を目立つように表示しなければならない。また、保護者や生徒の個人情報を開示してはならない。

5)「写真検索」などの好ましくないオンライン学習方法を提供・普及させない

オンライン教育では、生徒の視力保護に重点を置き、1回のレッスンは30分以内、レッスンの間隔は10分以内、トレーニングの終了時間は21時までとします。 オンライン教育機関は、問題や宿題の「写真検索」のような、学生の思考力を低下させ、学生の自主的な思考に影響を与え、教育・指導の法律に反する好ましくない学習方法を提供・普及させてはならない。外国人教師の雇用は法律に従って厳格に実施され、オンラインで海外在住の教師を雇用することは禁止。


6)早期の授業準備、試験の順位付けなどはしない。

学校が勝手に授業時間を増減したり、難易度を上げたり、進度を速めたりしてはならないこと、試験のプレッシャーを軽減し、試験方法を改善し、早期の授業準備、一般試験の不正、過剰な試験問題、試験の順位付けなどの行為をしてはならないこと、試験結果を等級別に提示するような点数主義の傾向を改善すること。


7)主要メディア、インターネットメディアの校外学習用の広告の禁止

この意見は、主要メディア、新しいインターネットメディア、公共の場、住宅地の各種看板、オンラインプラットフォームが、学校外教育の広告を掲載したり放送したりしないことを求めている。 初等・中等学校および幼稚園では、商業的な広告活動を行ってはならず、初等・中等学校および幼稚園の教材、教具、文房具、教具、学校の制服、学校のバスを利用して広告を掲載したり、偽装したりしてはならない。 教育の効果を誇張し、教育に関する誤解を与え、保護者の不安を煽るような、あらゆる違法・不法な校外教育の広告を、法令に則り、真剣に調査し、対処する。

まだ意見書の段階なので、全てが厳密に履行されるのかはわからないが、1年から3年をかけて実行していくようだ。
先日の3人子政策の開始等もあり少子化問題の原因である教育費の高騰にメスを入れたいという事だと思う。

ちなみに、中国最大の塾・教育企業でである新東方教育科技グループの株価はこの発表の1日で40%近く下げ、年初来だと86%下げた。

出典:Google Finance

新東方教育は日本の学研とも業務提携を結んでおり、外資のこの分野への投資も制限されることから、今後この分野がどうなっていくのか注目したい。

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