速度制限無しの高速道路というとドイツのアウトバーンが有名であるが、
2022年、遂に中国初の速度制限無しの高速道路が開通予定である。
データによると、ドイツには8,000マイル以上の高速道路があり、政府は130km/hの推奨速度を出しているが、あくまで「推奨」である。 つまり、安全性を確保しながら、好きなだけスピードを出すことが可能なのだ。
公式情報によると、杭州寧波高速道路は寧波市から杭州市江岸区の西沙ジャンクションまでの全長161kmであり、ドイツの高速道路の速度無制限の基準で設計されてる。
杭州寧波高速道路の開通は、単に通勤効率を高めるだけでなく、自動車産業の発展を促すという重要な意味を持っている。
実は、杭州寧波高速道路を「速度無制限高速道路」と呼ぶには、完全に無制限ではなく、厳密には違う。 発表された情報によると、この高速道路の最高速度は150km/hだが、一般的な制限速度120km/hと比較すると大きな躍進である。
また、2022年4月1日から実施される新しい交通規制では、速度違反は20%まで減点されないため、この高速道路の理論上の最高速度は180km/hとなり、杭州から寧波まで1時間弱で到達できることになる。上海からも大幅に短縮できるだろう。
さらには、効率的な走行のため、杭州寧波高速道路には料金所は設置されない、最新版のETCのようなもので、簡単に言えば、高速道路のカメラ、センサー等によりリアルタイムな情報を介して自動的に支払いが完了するそうだ。
むしろ、安全性が高まるのか?
速度制限の主な理由は安全性の確保ですが、もし制限速度を150km/hに引き上げたら、安全性の問題はどう解決されるのでしょうか?
データによると、ドイツでは2020年に2,719人が交通事故で亡くなり、そのうち国道での事故死は1,592人で、死者の6割を占めている。 また、自転車や歩行者を含む都市部の道路での死亡事故の割合は28%であったが、 高速道路での死亡事故は12%にとどまった。
速度制限がなくても安全なのは、ドイツはインフラが非常に充実しているからである。 路面の小さな穴でも高速走行時には非常に危険であることを知っておく必要があり、ドイツの高速道路の路面厚は基本的に55〜58cmだ。 また、ドイツの高速道路では、広告看板はドライバーの邪魔になると考えられており、禁止されている。
杭州寧波高速道路は、海外の高速道路の経験を踏まえて設計され、中国でも最先端の交通技術が採用されている。 ビッグデータを活用したインテリジェントクラウド制御プラットフォームは、インテリジェントシステムと車両制御を通じて、高速道路の運行速度を効果的に高め、道路全体の全車両の速度を20~30%向上させることができる。
また、人・車・道路の相乗効果による数々の知能制御システムが、今後の自動車の自律走行を支えていくことになるでしょう。 IoTセンシングを搭載した早期警告システムにより、カーオーナーは事前に安全警告を受け、いち早く前方の道路を見て、交通事故を回避するための対応をすることができる。
ここでは、どのようなクルマが適しているのか?
この高速道路のスマートテクノロジーは、将来的に自律走行に役立つだけではない。 当面の目標は、電気自動車の充電スポットの不足を補完する形で、路上での太陽光発電による電気自動車への充電サービス、長期的には走行中に充電できるモバイルワイヤレス充電の実現である。
そして、制限速度の引き上げは、運転の安全性に関わる車両性能への要求が厳しくなることを意味している。同時に加速性能の良い車が増えてくるであろうし、実際に、多くの電動自動車はガソリンエンジンの自動車よりも加速性能が高い。
だからこそ、運転基準や車線の規律を守ることが重要であり ドイツの高速道路では、一番左の高速車線を速い車だけが走り、遅い車は右車線を走り、速い車に道を譲り、効率的な交通の流れを確保している。
このような「暗黙のルール」は他にもたくさんあり、運転に対する意識が高まってこそ、安全が確保される。 新しい世代のドライバーこそ、新しいクルマ、新しい道とともに成長していくべきであると思う。
また、日本ではTOYOTAがMaaSスマートシティの計画を進めているが
自動車システムの安全技術の進化により、日本版アウトバーンも登場して欲しいと切に願う。
What do you think?